Future No.120

昨日の月は見事に丸く、ビルとビルの間に大きくオレンジ色に浮かんでいました。
空が曇っていようと晴れていようと、地球は自転し何億年も同じことを繰り返しているのです。
♪「地球から~ 月を見ると・・・」思わずフューチャーのテーマを歌っていました。
月を見るといつも思います。大昔の人も今の私と同じように地球から月を見上げていたのかしら・・。
時代は変わっても、人は宇宙を見上げそして思いにふけるのでしょう。この先も・・。
さて今年も残すところ半月となりました。皆さまにとって2008年はどのような1年でしたか?
今年の発表会は地球の平和をテーマに、オリジナルミュージカル「フューチャー」を上演いたしました。
そして作品を創る中で、国と国の争い、
生き方や考え方の違いなど様々な理由で争う人間の悲しさについて私なりに考えました。
これは個人レベルの場合でも同じです。人はどうして争うのでしょう。どうして傷つけあうのでしょう。
「満月も三日月も瞳をこらせば丸い星さ ♪」
人も同じです。
瞳をこらす余裕をもてれば、何かが変わるのではないでしょうか。
そんな事をあれこれ考えながら、また新年を迎えようとしています。
そして、来年の作品のテーマは<心のとびら>です。

人は大人でも子供でも心の中に<とびら>を持っています。<とびら>の中にあるものは、
目に見えない妖精や妖怪・・天使・・・神様・・・etc。現実とはかけ離れた想像の世界です。
想像力は人間に与えられた素晴らしい能力ですね。
でも大人になるにつれ<心のとびら>は錆びついて開きにくくなってくるようです。
最近は子供でもそうかもしれません。
私は思います。 <心のとびら>の中に住んでいる目に見えないものたちは、
その名を変えれば<愛><夢><信頼><責任感><優しさ><思いやり><淋しさ><せつなさ> 等…
人間こそが持てる感情や思考なのです。
さてさて、そんな事をテーマにした次回作品「ビリーブ」ですが、初演で語りかけてくれたのは、
天狗と河童と猫娘でした。そして2回目は木霊と草ボッチとフウリンでした。
愉快で心優しい妖怪たちです。次回は誰でしょう~~?
こんな時代だからこそ、私は演じる人も、スタッフの皆さまも、お客様も、それぞれの<心のとびら>を感じ、
開いて頂きたいと思っています。そして大人も子供も、その<とびら>の中にあるものと向き合って、
大切にし、それらを楽しんで頂けましたら幸いです。
そしてこれから先、皆が安心し、信頼し合える温かい場所で生きていきたいと心より願います。

どうぞ皆さま、良い年をお迎え下さいませ。

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